Sachi-log

雑記ブログ

Think Smart|思考の癖52個を排除(―52個多すぎたけど)

どんなことでもいいからちゃんと継続して書こうねって、自分で思っていたのについついサボる わたしだ。すぐスマホに手を伸ばして無駄に時間がすぎてしまう。

さて、今日は先週通勤の往復とスキマ時間に読んだ、Think Smart って本のことを書きます。

本の紹介

タイトル:Think Smart~間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法~
著者:ロルフ・ドベリー (安原美津 訳)
出版社:サンマーク出版
発行年:2020年

内容

気が付けば いつも同じような失敗を繰り返してしまう、というのを 減らすためには どうしたらよいか。この本は、著者が 仕事や投資に関する決断ミスを避けるために、自分用にまとめていたリストを「思考の罠」としてコラムに 連載したもの。

サブタイトルにあるように、間違った思い込みを避けて賢く生きるために、知っておくべき「ふるまいの誤り」をテーマにしている。私は知らなかったけど「Think Clearly」の続編らしい。

間違った思考の癖は52個挙げられているんだけど、ここでは、気に入ったもの5選、書き出してみる。

🧠先延ばし P23~

「先延ばし」は まさに私の悪い癖で、ぶっ刺さった。よくやるやつ。大事とわかっていて後回しにしてしまう、めんどくさがりだ。

重要だが厄介な行為に、なかなか取りかかれない傾向のことを、研究者は「行為の先送り」あるいは「先延ばし」とよんでいる。(中略)始めてから成果が出るまでに時間がかかるからだ

その間の時間を切り抜けるには、強い精神力が必要で、エネルギーを充電しないと「意志力」は機能しなくって、難題をこなせる力はなくなってしまう。

先延ばしを妨げるものは期限が設定されているものという実験結果《ダン・アリエリー(心理学者)》を引用しながら、

✔行うべきことをいくつかのパートに分け、パートごとに期限を設ける

✔注意がそれる原因をあらかじめ排除しておく

のが打つべき手だとのこと。

🧠理由が必要 p28~

順番待ちの列に並んでいる人が、後から来る人に「○○なもので急いでる」と言われると、先に並んでいたが順番を譲る・・・人は理由によって動く、理由があるとなんか正当化される。社員のモチベーションを上げるのも「理由」にかかっている。

「○○なので」は、人間同士の潤滑剤!こまめに使うと良いのだ。

🧠現状維持を選んでしまう p68~

行政が市民を操作できる方法がある。選択肢をいくつか挙げるのと同時に、市民がどれを選択するか決めかねた場合の「標準案」を設定しておくのだそう。たいてい標準案に決まる。デフォルト効果というらしい。

デフォルト効果はデフォルトが設定されていないときも作用する。

人間はなじみのあるものが好きなのだ。新しいものを試すか、これまでの状態を維持するかの選択を迫られると、きわめて保守的になる――新しいものを試す方がプラスになる場合でも、この状況は変わらない。

それの特殊な例として「現状維持バイアス」っていうのがあって、人はこれを好む。得をすることよりも損失を回避したい。どういう心理かというと、

「何かを失うときの悲しみ」は、「何かを得るときの喜び」の2倍強く感じられる――それが個人的なものであれ、国家間の契約であれ――再度交渉するのは難しい

「デフォルト効果」も「現状維持バイアス」も、今あるものに対する執着。

いつもプラスに働くものではない。

🧠占いが当たっていると感じてしまう p166~

親愛なる読者のみなさま、驚かれるかもしれないが、私はあなたを個人的に知っている。 あなたのことを、私はこんな人だと考えている。

「あなたは、ほかの人から好かれたいと思っているし、ほめられたいとも思っている。 その反面、自分に批判的な傾向もある。いくつか弱点もあるが、たいていの場合はうまくカバーできている。

あなたにはかなりの才能があるのにそれを活かしきれていない。しっかりしていて自制 心もあるように見えるが、本当は臆病で自信がない。自分の決断が正しいかどうか疑問を 抱くときもある。 適度な変化を好み、何かを禁じられたり制約を設けられたりすると不満 を覚える。 独自の考えに誇りを持っているため、ほかの人の言うことを根拠もなく受け入れたりはしない、軽々しく他人に心を開くのは賢明でないと思っている。

外向的で気さくで開放的にふるまうときもあるが、内向的で懐疑的で控えめになるとき もある。どちらかといえば非現実的な願望を抱くこともある」

これは、いろんな雑誌の 星占いに書かれてあることを 組み合わせてつくられた。

的中率は86%と評価された。数十年間に何百回実験しても的中率は変わらない。

人間の傾向として、他の多くの人にも適合する性格描写を、自分だけに当てはまるように感じてしまう「フォアラー効果」と呼ばれるものがある。

なんで信じてしまうのか。それは、

理由①、それが一般的な内容で誰にでも当てはまるから。

理由②、人には「聞こえのいい言葉」は受け入れる傾向があるから。

理由③、肯定的なことや そこにあるものは、否定的なことや そこにないものよりも、価値があるように感じられるから。

理由④、思考の誤りの代表格である「確証バイアス」がはたらくから(確証バイアスというのは、自分の考えを証明する証拠ばかり集めて、それに反する証拠は集めないという、人間の心理的傾向のこと)。

そうか、株とか情報商材とかにたいしての、もっともらしく聞こえる、間違いなく当てはまる言葉には、惑わされないようにしなくては。

🧠最後のチャンスと聞くと判断が狂う P270~

後悔するのが怖い。あとになって後悔することのないように、不快な感情にさらされなくてすむように、できるだけ型どおりの、大多数の人の動きから外れない行動をしてしまう傾向があることを「後悔への恐怖」と心理学ではよぶらしい。

これを忘れさせる、まともな思考が抜け落ちるフレーズ がある。「最後のチャンス!」という言葉を聞くと、私たちは分別をなくす

わかる、やられたことある。気になるけど、高価だし、別に買わなくてよいものを買ってしまったこと。それ買うぐらいならこっちにお金使えばよかったのに・・・とか。

決断する時は「思考の罠」にはまっていないか、よくよく考えてみてほしい。どうか、後悔のないように。

感想・まとめ

すべての内容は、過去30年間に行われた 認知心理学社会心理学 の研究に基づいていている。

巻末の参考文献を見るだけでも興味ぶかいのと、レビューの仕方が勉強になった、こうやって本って書けるんだな(これが一番の収穫)というか。

幸せになるための指南書的なものは、たくさん売られている。読んだからってすぐ実行できるわけではない。

そういう意味では、この本は、人間ってこうやっちゃうよね、っていう行動の理由があつまっていて、いちいちしっくりくる。良くない癖を知って排除すること、シンプルに考えて行動することを習慣にしたい。ためになる本でした。

(それにしても、「思考の癖52個を知れば気持ちスッキリ。」ってタイトルに書いたけど52個は多すぎやろ・・・)

ここまで読んでいただきありがとうございました。